青い海をめぐる旅ー大自然が広がるパラオの絶景

青い海をめぐる旅ー大自然が広がるパラオの絶景
Text & Photographs by Seiichiro Sano

世界に170種類いるといわれる「ハナダイ 」を求めて、ダイビングスポットを巡り撮影を続けています。今回はこれまで私が旅した海の中でも、おすすめしたいパラオ共和国の魅力的なスポットをご案内します。私が水中写真家になるきっかけをくれた思い出深い場所でもあります。

透明度が高く、魚が見やすいパラオの海

私には世界中に大好きなダイビングサイトがいくつもあります。その中でも一番多く潜ったのがパラオ共和国です。パラオは太平洋のミクロネシア地域に位置する500以上もの群島からなる島国です。私が本格的に水中写真を始めるきっかけとなったのも、パラオの海に魅せられたからなのです。通常、透明度が高く澄んだ海には小魚の餌となるプランクトンが少ないため魚影は濃くありません。しかしパラオは透明度が高い(時に濁ることもありますが)のにまるで水族館のように群れ遊ぶ熱帯魚たちの光景がそこにあります。

パラオへのアクセスは現在直行便はなく、ユナイテッド航空でグアム経由、大韓航空・アシアナ航空で仁川経由、チャイナエアラインで台湾経由などがあります。日本からは約3,000キロ、約5時間半の旅です。真南に位置するため、日本との時差はありません。また、パラオは親日国で日本人にとてもフレンドリーな国のひとつです。

シーズナリティーはおおよそ11月から5月が乾季、6月から10月は雨季とされています。
個人的には3月から6月のパラオは海況が良く大好きなシーズンです。

ガルメアウス島の風景。コロールからスピードボートで約30分。ダイビングライセンスの講習やランチ休憩でよく使われる
ガルメアウス島の風景。コロールからスピードボートで約30分。ダイビングライセンスの講習やランチ休憩でよく使われる

大物から小さな魚たちまで、豊富な魚種に出会える

パラオの外洋ではグレーリーフシャークやナポレオン、ロウニンアジ、ギンガメアジの群れやバラクーダの群れが普通に見られ、運が良ければマンタやカジキ、ジンベイザメにも会える素晴らしい海として有名です。
また世界のサンゴの種の半分以上が生息し、3,000を越える魚種が集まるコーラルトライアングルに位置するため、小さな魚も多種観察することができます。また種類によっては他のダイブサイトより浅い水深で観察できるのでゆっくりマクロ撮影したい方にはお勧めです。

パラオでは現地ガイドさんの観察のおかげで月齢に応じた魚の産卵イベントを見ることができます。3月〜5月の新月前の半月にイレズミフエダイの産卵、毎月観察できるのが満月3日前の早朝バラフエダイの産卵、そして新月3日前の早朝にはカンムリブダイの産卵などを高確率で撮影することも可能なのです。
大きな魚が小さな魚を捕食する姿や産卵行動など、自然の摂理を目の当たりにすると命の尊さや今日生きていることのありがたさを再確認してしまいます。

バラフエダイの産卵(ポイント:シャークシティー) 数千以上のバラフエダイがリーフの上を埋め尽くす圧巻の風景です。産卵後の弱ったバラフエダイを捕食に大型の鮫ブルシャークやシルキーシャークが現れることも!
バラフエダイの産卵(ポイント:シャークシティー) 数千以上のバラフエダイがリーフの上を埋め尽くす圧巻の風景です。産卵後の弱ったバラフエダイを捕食に大型の鮫ブルシャークやシルキーシャークが現れることも!@PASHADELIC press

ハナダイは約20種類!

私はハタ科ハナダイ亜科のハナダイ・ハナゴイを中心に撮影しています。パラオで観察できるハナダイの種類はシーズンにもよりますが約20種にもなります。1カ所でこれだけの種類を撮影できる国は少ないです。

特に私がパラオで是非見てもらいたいのがオオテンハナゴイです。こちらは和名で、多点の「オオテン」、英名はプリンセスアンティアスと呼ばれています。とてもエレガントな名前のハナダイなんです。日本だと沖縄を中心にマイナス40m以深と少し深い場所を好む種ですが、パラオだと約マイナス18mから会えてしまいます。ブルーコーナーやシアスコーナーのカット(亀裂部分)でよく観察できます。

オオテンハナゴイの成魚(ポイント:シアスコーナー)
オオテンハナゴイの成魚(ポイント:シアスコーナー)@PASHADELIC press
オオテンハナゴイ。ピンクの珊瑚に群れる幼魚(ポイント:ニュードロップオフ)
オオテンハナゴイ。ピンクの珊瑚に群れる幼魚(ポイント:ニュードロップオフ)@PASHADELIC press
オオテンハナゴイの幼魚。カラフルな珊瑚を背景に(ポイント:ニュードロップオフ)
オオテンハナゴイの幼魚。カラフルな珊瑚を背景に(ポイント:ニュードロップオフ)@PASHADELIC press

ダイビングしたい人へのおすすめ情報

私がいつもお世話になっているダイビングショップは「クルーズコントロール」さんです。日本人経営のショップで日本人スタッフが多数常駐してますので英語が不安な方も心配ありません。スタッフ皆さんが親切で安心してダイビングを楽しむことができます。
目の前にボートが発着する桟橋がある、お洒落な佇まいのショップで、レンタル器材もよくメンテナンスされていて清潔感があり快適です。

また常宿はこちらも日本人経営の「DWモーテル」さん。豪華なホテルではありませんが親切でフレンドリーな日本人スタッフが居てくれるので安心です。

常夏の国パラオ!とても素敵なダイバーの楽園ですが、ダイビングだけでなくシュノーケリングでも珊瑚に舞う熱帯魚を見ることができます。美肌効果のあるミルキーウェイの泥パックやジェリーフィッシュレイクで人を刺さないクラゲの中で泳ぐなど、おすすめのアクティビティもいろいろありますよ。
パラオへ行かれた際はぜひ、私のおすすめのオオテンハナゴイにも会って来てくださいね!

【クルーズコントロール パラオ】http://www.cruisecontrol.info/index.html

【DWモーテル公式】http://dwmotelpalau.com

掲載元:PASHADELIC、〈連載〉青い海をめぐる旅 ー世界のダイビングスポット案内ー ①パラオ

〈写真集『しあわせの咲く海へ』好評発売中〉

サイズ:225×265mm 96ページ
価格: 2,000円(税別)
発行: 風景写真出版
https://fukei-shashin.shop-pro.jp/?pid=148870461

PROFILE

佐野誠一郎

水中写真家
佐野誠一郎

水中写真家
佐野誠一郎

1974年生まれ。大阪府在住。2007年にダイビングを始める。2015年脱サラ後、本格的に水中写真の世界へ。カラフルな物が好きでコンパクトカメラを持ち始めた頃はウミウシに興味を持つ。2016年春、一眼レフでの撮影を開始。パラオでオオテンハナゴイを撮影したのをきっかけにハナダイの魅力に取り憑かれる。現在は各地のハナダイ・ハナゴイを中心に撮影している。2020年2月に写真集「しあわせの咲く海へ」出版。
Instagram:https://www.instagram.com/seiichiro_sano/

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PASHADELICとは、“写真ライフをもっと楽しく“をミッションにした、絶景写真を撮影するためのコミュニケーションプラットフォームです。世界中のフォトグラファーと美しい風景写真を共有し、撮影の奥深さや楽しさを発信し続けています。

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